今回は、錦鯉で餌のやりすぎが及ぼす影響について解説していきます。
錦鯉飼育で考えなければならないことの一つとして、餌の与え方が挙げられると思います。
餌付けされている錦鯉に人間が近寄ると、口をパクパクとして餌をねだってくるような仕草をすることがありますね。
その都度餌を与えていると、延々と食べてしまう恐れがあります。
では、錦鯉はたくさん餌を食べてしまうとどのようなことになるのでしょうか?
この記事では、錦鯉で餌のやりすぎが及ぼす影響について分かりやすくまとめていきます!
錦鯉で餌のやりすぎが及ぼす影響とは?
早速ですが、錦鯉で餌のやりすぎが及ぼす影響についてまとめていきます。
錦鯉で餌をやりすぎることで一番良くない影響は、消化不良を起こし病気の原因となることですね。
こちらの記事で”無胃魚”について触れていますが、錦鯉は食べたものを貯めておく胃の無い種類のためですね。
そのほかの影響についても以下にまとめましたので、確認してみましょう。
上記のまとめを見ると、一つでも経験したことがある方も多いのではないでしょうか?
錦鯉の餌のやりすぎによって起こる影響は、単一ではなく連鎖的に発生します。
どれも錦鯉にとってマイナスの影響ですので、適切な餌の量を与えるのが望ましいでしょう。
錦鯉で餌のやりすぎが及ぼす影響が分かったところで、消化不良にならない方法について気になりませんか?
次は、消化不良にならない給餌方法について紹介します!
消化不良にならない給餌方法
適切な給餌方法で、錦鯉には健康で長生きしてもらいたいですよね。
一日に一度のタイミングで、2・3分で食べられる量を基本とするのが消化不良にならない給餌方法です。
調べたところ給餌方法に関しての様々な要素が分かりましたので、以下にまとめました!
それでは上記について、一つずつ解説していきます!
混泳している数
混泳している錦鯉の数により、1度の給餌で複数回に分けることがポイントとなります。
餌に気づくのが遅れ、食べることが出来ない錦鯉が出てくるためですね。
混泳している数が増えるにつれて餌の投入量は増えますが、満遍なく行き渡らせるよう複数回に分けます。
少数であれば1回で構いませんが、5匹や10匹など多数であれば2.3回に分けて与えると良いでしょう。
先に与えた餌を食べたかどうか、確認しながら次を投入するようにしてくださいね。
季節=水温
季節毎の水温を考慮した餌の量やタイミングがポイントとなります。
例えば、冬期で水温が10℃を切る場合を考えると分かりやすいと思います。
錦鯉が活動停止=冬眠状態となる状況では、餌を食べませんよね。
季節毎の特徴をまとめましたので、確認してみましょう。
水温が下がると、錦鯉の体力も落ちてきて病気にかかりやすくもなります。
そのため、水温に応じて錦鯉の消化能力を加味した餌の与え方が必要となりますね。
上記を大まかな指針として、季節毎の与え方を覚えておくとよいでしょう。
与える時間帯
錦鯉の活動量を考慮して、餌を与える時間帯を考えることがポイントとなります。
消化吸収の時間を考えて午前~昼頃までがおすすめで、遅くとも15時頃まで与えると良いですね。
ただし酸欠に気をつけなければならない夏場は午前、冬季に与える際は温かい昼間の時間などが良い場合もあります。
その時々で調整しながら動き回る日中に与えるのがベストで、夕方以降に与えるのは望ましくないことを覚えておきましょう。
体の大きさ
錦鯉の成長に合わせて、体の大きさを考慮することがポイントとなります。
サイズと体重の目安は以下の通りです。
鯉の体長(cm) | 目安の重さ |
~10cm | ~15g± |
~13cm | 45g± |
~15cm | 75g± |
~20cm | 100g± |
~25cm | 200g± |
~30cm | 350g± |
~35cm | 600g± |
~40cm | 800g± |
~45cm | 1,000g± |
~50cm | 2,000g± |
~55cm | 2,500g± |
~60cm | 3,000g± |
~70cm | 5,000~7,000g± |
~80cm | 10kg± |
上記の表は錦鯉の餌の量を調べる際に役立ちますので、参考にしてみてください。
体の大きさによって、必要とする栄養素の量は異なります。
また調べたところ、錦鯉の年齢によっても若干前後するようですね。
一般的には体重の1%前後や3%が基本とも言われていますが、専用餌に記載の量を与えるとよいでしょう。
以上のまとめから錦鯉が消化不良にならない給餌方法について、さまざまな要素がありましたね。
最後は参考までに手計算で給餌量を算出する方法についても紹介したいと思います!
錦鯉の給餌率とは
錦鯉の給餌率とは、どんなものでしょうか?
効率良く錦鯉など魚を大きくさせるのが、給餌率ですね。
パーセンテージが一覧表になっていて、水温と体重から導きだされる割合=給餌率を計算で使用します。
給餌率は、一部抜粋したものがこちらとなります。(参考にさせていただいた論文:コイの網生簀飼育における給餌率について)
水温/体重 | 50~100g | 100~200g | 200~300g | 300~700g | 700~800g | 800~900g |
15℃ | 2.4% | 1.9% | 1.6% | 1.3% | 1.1% | 0.8% |
25℃ | 4.8% | 3.8% | 3.1% | 2.7% | 2.1% | 1.6% |
給餌率を使用した計算例
ケース: 水温 15℃、25℃ の時の餌の必要量を算出する
- 13cmの錦鯉を6匹飼育している場合
- 体重は1匹約45g、6匹で約270gとなる
結果: 15℃の時→6.48g、25℃の時→17.28g
- 15℃ 給餌率 2.4%(一番近い値)
6匹に与える餌の量 45g × 6匹 × 2.4% = 6.48g - 25℃ 給餌率 4.8%(一番近い値)
6匹に与える餌の量 45g × 6匹 × 4.8% = 17.28g
給餌の考え方(例):
- 水温25℃の時
1日3度に分けて餌を与える場合は、1度につき5.76gと計算することも出来ます
この結果から、水温の違いによって与える餌の量が増減しているのが分かりましたね。
詳細な計算方法は上記の通りですが、これはあくまで目安となります。
飼育環境や餌の種類など、条件により給餌率がそれぞれ異なるためですね。
ネットで検索すると、条件の違いで数値が異なる給餌率表が見られました。
見比べると大きく差が開くことはなさそうでしたが、私たちは通常時に計算する機会はあまりないかもしれません。
一つの参考としてみていただき、餌の袋などに記載のある適正量を見ながら与えるようにしましょう!
錦鯉で餌のやりすぎが及ぼす影響のまとめ
錦鯉で餌のやりすぎが及ぼす影響について解説してきましたが、いかがでしたか?
この記事を振り返ると、以下のようになります。
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